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デスノート(読みきり)

本日公開の映画「L change the WorLd」に伴い、ここ数日はデスノート関連の話題が賑やかだ。デスノート後編が地上波テレビ初放送されたり、「L change the WorLd」の主題歌を歌うレニークラヴィッツのCMが頻繁に流れていたり(レニークラヴィッツを「ロック界のL」と称すのはどうなんだろ)、蜷川実花がLの写真集を出したりと、とにかく盛んだ。僕は昨日のデスノ後編を見て改めて思ったのだが、松山ケンイチ演じるLがどうも好きになれない。なので当然「L change the WorLd」を見る予定はないし、上記のような一連の〝Lプロジェクト〟にも興味が無いのだが、今日(2月9日)発売のジャンプに掲載されている読みきりのデスノートはかなり気になる。

デスノートのスピンオフ的な作品が氾濫する今、原作・大場つぐみ、作画・小畑健によるオリジナルのデスノートが読めるなんて幸せだ。40ページほどの短い読みきりなので、出来ることが限られている。デスノの醍醐味である緊迫する頭脳戦、みたいなのはない。ストーリーはコンパクトだ。そういう意味では、デスノートの本来の魅力は表現できていないかもしれないが…もう、絵を見ているだけで大満足。何だあのワクワクする絵は。特に最初の1ページ目と2ページ目。何あれ?力入れすぎだろ。ラルグラドと同じ絵の人とは思えない。天と地ほどの差がある。鬼気迫る画力だ。改めて感心した。恐るべき、小畑健。今週号のジャンプは間違いなく「買い」だ(自分は立ち読みで済ましたが)。

大場つぐみことガモウひろしの原作も優れている。
ストーリーは、…ネタバレ大アリです…夜神月の死後新たなキラが現れる。そのキラは死にたいと志願する老人を専門に殺す。そのため、日本は長寿国1位から6位となる。しかし近年日本が抱えていた深刻な年金問題や少子高齢化は解決。次第に新キラを擁護する人たちが出てくる。果てには老人ばかりではなく若者までもがキラに死を志願するようになってしまう。そのような問題を受けてニア(L)は全世界に向けてテレビジャックを行う。「今回のキラに関しては全く興味が無い。あなたはただの人殺しです」というような発言をする。数日後、キラは精神的に参ってしまいデスノートに自分の名前を書き自殺する。終わり。簡潔に要約するとだいたいこんな内容だ。

「老人が自ら死を志願しキラに殺され、その結果、年金問題や少子高齢化は解決。キラ万歳!」という設定には感心した。よく考えたな、ガモウ。ちょっと「狙った感」が伺えるのも事実だが、面白いプロットだと思う。「老人」が「凶悪犯人」、「年金問題や少子高齢化の解決」が「犯罪率の抑止」に置き換えれば、基本的なベクトルは本来のデスノートと全く同じだが。

上記の要約したストーリーからもわかるように、終わり方があっけない。読みきりだからしょうがないけど、ニアに「ただの人殺し」って言われただけで死ぬか?いや死なないと物語が完結しないから仕方ないのだけど。たぶん今回の読みきりで、デスノートをたまたま手にし、キラとなった人間の精神力が弱かったということなのだろう(もしくはライトの精神力が強すぎた)。

確かコミック1巻に、デスノートによる殺人をはじめた初期の頃のライトがベッドに横になりながら、もがき震える描写があったように思う。そこで、ライトは、いくら正義のためとはいえ実際に人を殺しているという厳然たる事実を実感として受け止めた時、かなりの心労的負担やら良心の呵責やらに苛まれるという描写があった。今回の読みきりに登場したキラはデスノートを扱うことで負う心労に耐えられなかったのだろう。だからニアに「ただの人殺し」と言われただけでいとも容易く死んでしまったのだろう。

最後は、いとも容易く死んでしまったキラに憑いていた死神に向かってリュークが「俺の所有者はもっと図太かったけどな」みたいなことを言い、その背景に夜神月のいやらしい顔が描かれている。この読みきりでは全体的にライトの存在がやや好意的に描かれている。ニアまでもが夜神月に気遣いを見せている。今回のキラは「Cキラ(チープなキラという意味)」だ。同じキラだなんてライトに失礼だ、というようなことを言っている。ていうかガモウが言わせているのか。ガモウはライトが好きなんだろうな。

読みきりを読んだ後、久しぶりにデスノ本編が読みたくなったのだが、コミックは全巻売ってしまったんだった。

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