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北尾トロで「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」

北尾トロの「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」を読んだ。僕は別に北尾トロのファンではない。だいいち北尾トロなんて知らないし。以前、記事にした「インド人はなぜゼロを見つけられたか」を読んだときと同じくタイトルに惹かれて買った。書店で平積み陳列されているのを見て衝動的に買ってしまう類の本がある。なんだか興味深くて購買意欲をそそる本。この本は正にそういった類に属する本だ。そもそも僕は法学部でもないし裁判ものの映画やドラマなんてものに食い付くこともない。裁判ものってつまらないし。強いて言えば山崎豊子の「白い巨塔」くらいか。あのドラマの半分は裁判ドラマだと思うのだけどあれは面白かった。だからタイトルにはそそられはしたものの実際に読んだらつまらないのだろうと思った。しかしこれは違った。

北尾トロ自身裁判や法律について全く無知なのだ。ではなぜこのような本をトロは出したのか。それは「裁判の公判は国民の権利として傍聴できることを知り興味本位で見たらおもしろかった」から。なのでこの本は堅苦しい本ではない。傍聴理由が「おもしろいから」なのだから堅苦しくなりえない。読めば分かるのだが著者の北尾トロという人は文章から察するに随分リベラルな人だと思われる。文章も読みやすい。悪く言えばそこら辺の素人みたいな文章だ。

アマゾンでこの著書のカスタマーレビューを見た。当事者にとっては深刻な裁判を興味本意に茶化して書くのはいかがなものか。配慮が欠如してはいはないかとの批判的なコメントが多々あった。ただ自分も含めて私たちは裁判の実情について知らな過ぎる。裁判の知識がいくらあっても、実際に公判を自分の目で見なければあまり意味がない。誰だって地方裁判所に足を運ぶ機会がこの先あるかもしれない。普通に日々を生きていればそれなりのパーセンテージであるだろう。被告あるいは被害者として初めて地裁に足を踏み入れるより、裁判とは全く関係のない気楽で興味本位な状態で裁判の傍聴を一度くらい体験した方が良いと思う。実感として肌で感じなければ分からないこともあるだろうし。この本を読んだら裁判を傍聴したくなる人は多いと思う。この本の功績と言えよう。

ということで、近い内に札幌地裁に行って裁判を傍聴しようかと思っている。もちろん一人で行く勇気は到底無い。危険人物はたくさんいるだろうしヤ○ザだっているだろうし。傍聴した暁にはこのブログでトロみたいに記事を書きますのでお楽しみに。
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Comments

聴いたことあるやつだったらごめんなさい。

TBSラジオ「ストリーム」コラムの花道
「今月の東京地裁の裁判傍聴記!おくすり大好き!岡村チャン!」
http://podcast.tbsradio.jp/st/files/st20051028.mp3
Posted at 2008.10.29 (18:56) by shallow (URL) | [編集]
ありがとうございます。
あっ、これ前に聴いたことあります。

「おくすり大好き!」の「大好き」は岡村靖幸の代表曲「だいすき」とかけているのでしょうかね。
Posted at 2008.10.29 (22:26) by yuji (URL) | [編集]
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