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阿部和重で「ニッポニアニッポン」

イケメン芥川賞作家、阿部和重の代表作「ニッポニアニッポン」。
この小説は本屋大賞「発掘本」フェアに選ばれている本です。
「この傑作をなぜ読まん!?」というキャッチコピーが帯に書かれているのですがまさにその通りな一冊です。傑作です。

僕のなかで阿部和重と町田康はけっこうかぶる。イケメンである事とか精神の危ない人間を描いているあたりが似ている。もし僕が小説を書くとしたら(ドダイ無理ですけど)こういう小説を書きたいなぁと思わせるような小説を書いているんですよね。なんで、代弁者みたいな感じです。

で、「ニッポニアニッポン」。

あらすじは、
若干17歳の主人公「鴇谷春生」は絶滅寸前のトキを殺すことで人生を好転させようとする物語。部屋に引き篭もり、ネットでトキのあらゆる情報を収集しスタンガンや手錠をネットで買い武装する。そして佐渡トキ保護センターへと向かう。

物語の半分以上は部屋で悶々としている春生が描かれている。なので会話文が殆どないんです。
これは意図的だと思うけどおかげで感情移入がしやすい。春生の思考の危険度がマックスになると

「この時点で春生の考えはお門違いだ」とか
「かなり矛盾している」とか、

作者による一文が挿入されているんだけどこれはいらないと思う。
しかし、同時に阿部和重さんという人のやさしさというか本音が垣間見れる感じがする。
「ホントはこんなことしてちゃだめなんだ」、と。

クライマックスは結局トキを殺せず(警備員を一人殺傷したが)警察に捕まるんですけど答えは明確に提示されている。

「お前たちも運を試せばいいさ」

というのがこの話の答えであり、阿部さんからの悶々としている人々へのメッセージじゃないのかなぁと思う。


あと、斉藤環(誰ですか?)の解説で

「阿部の仮想敵のひとりはあきらかに村上春樹である」

と書いているんだけど、これって間違えているんじゃないかなぁ~。
僕は同類だと思う。
表面的には確かに違うけど
村上さんも阿部さんも小説ですべてをさらけ出している。
なにより「文学で世界を救える」と本気で信じている味方同士ですよ。
敵だなんてとんでもない!!


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