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最近読んだ本

恩田睦「夜のピクニック」
去年、映画化されたベストセラー青春小説「夜のピクニック」。今年読んだ小説の中で、今のところ一番面白く読めた。最後まで読み終わってから、間髪入れずにまた、はじめから読み直したほどだ。まだ9月だけど、「2007年に読んだ面白かった小説BEST3」には確実にランクインするだろう(どうでもいいすか)。それくらいの佳作だ。この小説は447ページの長編小説なのだが、最初のページから最後のページまで主な登場人物は歩いている。とにかく歩き続けている。なぜなら、この小説の題材は「歩行祭」だからだ。歩行祭というのは主人公の通う高校の行事だ。丸一日かけて80キロの道のりを全校生徒が歩くというものだ。めちゃくちゃな行事だ。途中2時間程度の仮眠は許されているものの残りの20時間以上は歩き続けるのだ。はじめ読んだ時は、いかにもフィクションならではの行事だなぁ、と思ったが、どうやら、実在する行事らしい。鬼である。ふと思ったが、丸一日で80キロ歩くという歩行祭と日テレの24時間テレビのマラソン(100キロ程度)はそれほど大きな違いはないな。

歩行祭の最中に、大きな事件は起きない。恩田睦は推理小説なども書いているみたいだが、「夜のピクニック」は推理小説ではないから殺人事件は起こらない。殺人事件どころか些細な事件すら起こらない。何も起こらない中ひたすら歩くだけ。
「疲れたね」「足痛くなってきたもん」「あたしなんかとっくに足の感覚ないよ」みたいな本当に不毛な高校生のお喋りを描きながら歩き続けるだけだ。それに合わせてきっちりと時間は過ぎる。太陽が沈み夕暮れになって、晩になって星が輝いてと、その過程がゆっくりと描かれている。実に牧歌的な純文学である。一応終盤に、ちょっぴり感動的な展開が用意されているのだが物語りの殆どは大きな展開なく流れていく。
上の文章を読んだだけでは、「夜のピクニック」の何が面白いのか全く伝わらないと思う。ただ歩いているだけですからね。こればっかりは実際に読まないと解らないかもしれない。作中に何度か出てくる言葉に「みんなで、夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう」という一文があるのだけど、まさに「夜のピクニック」の魅力を言い表した一文だと思う。ただそれだけの小説がどうしてこんなに特別なんだろう、と。

山口百恵「蒼い時」
ブックオフで100円で売られていたので、なんとなく買った本。山口百恵が芸能界を引退するまで、つまり21歳までの人生を語っている。波乱万丈な生い立ちや自分の性などについて赤裸々に語っている。山口百恵は大スターなわけだから当時は相当ショッキングな本だったんだろう。僕が生まれた頃はもう引退していたわけで、自ずと山口百恵についての知識は皆無だ。山口百恵に何の思い入れもない。なので、山口百恵の物語としてよりも、山口百恵を通して語られる当時の芸能界事情の方が興味深かった。郷ヒロミ、桜田淳子、森進一、ヒデキとかいろいろ出てくるし。
この本を読んだ後思ったが、ホリプロの石原さとみはモロ山口百恵路線ですね。

児玉清「寝ても覚めても本の虫」
児玉清の初文庫作品「寝ても覚めても本の虫」。本好きとして有名な児玉清が好きな小説を思う存分語っている。あとがきには、いかに自分は本を愛してやまないかを、延々と書いているのだが、正直こちらが引くほどこの人は本が好きなようだ。病的と言ってもよいくらいだ。30年ほど前、児玉清がまだ無名でお金が無かったころに28万円もする「グレートブック(西洋の哲学者50人の全著作の全集)」とやらを買い妻と不仲になったエピソードは笑える。

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第332回:10月12日
ツイッターを先取りした「サブカルの戯言」も本日にて終了。332回の戯言のご愛読ありがとうございました!!
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