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岡村靖幸で「家庭教師」

家庭教師(1990年11月16日)
未曾有の天才・岡村靖幸の4thアルバム「家庭教師」。小沢健二の「ライフ」と双璧をなす90年代のJ-POPにおける名盤であり、岡村靖幸の最高傑作である。本来「天才」なんて大仰な言葉は無闇に使うものではない(世の中、天才だらけになってしまう)が岡村靖幸を紹介するに当たり、さまざまな媒体で多くの人が彼を天才と評す所以は「家庭教師」のクオリティの高さにある。このアルバム、最強である。個人的にこのアルバムには思い入れが過度にあるので冷静な感想は書けないと思う。今まで生きてきて、聴いた全アルバムのなかで一番繰り返し聴いているのではないかってくらいだ。とにかく中毒性が強烈にある。

僕がはじめて聴いた岡村靖幸のアルバムは「家庭教師」だ。きっかけは、スピードワゴンのラジオだった。その回のラジオのフリートークでスピードワゴンの小沢が岡村ちゃんのライブに行った話を興奮気味にしていた。終演後の楽屋に赴き、岡村ちゃんと対面し、意気投合しカラオケに行ったというような内容のトークだったと記憶している。今思えば大変貴重なトークだ。小沢による岡村靖幸と遭遇したトークが一段落した後に流された曲が「あの娘僕がロングシュート決めたらどんな顔するだろう」だった。つまり僕がはじめて聴いた岡村靖幸の曲だ。そのときは、深夜3時の放送だったこともあり頭がボーっとしていたのか特別な印象は抱かなかったが、ユニークなタイトルに惹かれ、翌日TUTAYAで「あの娘僕がロングシュート決めたらどんな顔するだろう」が収録されているアルバムを探し「家庭教師」をレンタルしたんだっけ。

洋の東西を問わず、名盤というのは曲順が不思議なほどに優れている。多分に漏れず「家庭教師」の曲順も良い。一曲目の「どぉなっちゃってんだよ」からラストの「ペンション」まで、正に霊妙なさまである。この曲順じゃないと「家庭教師」の魅力は落ちるのではないか。「あのロン」のイントロの爽快さはその前の家庭教師のドロドロ感があってこそだし。「どぉなっちゃってんだよ」の後は「カルアミルク」じゃないと駄目だし「あのロン」の後は「祈りの季節」じゃないと駄目だ。この曲順だからこそ生じるシナジー効果のようなものがある。だから、最後は「ペンション」で〆じゃないと、それはもはや家庭教師ではないのだ…と思う。もちろん1曲単位で聴く場合、曲順なんて関係ないけど、一度通して聴いた場合、否応なく一貫した「流れ」のあるコンセプトアルバムとしての秀逸さを気づくはずだ。

もちろん捨て曲なんてものは無い。もともと、9曲しかないし。全曲シングルカットしても無問題の傑作揃いだ。なかでも個人的に好みの曲は「ステップUP↑」だろうか。「家庭教師」のみならず岡村靖幸の全ての曲のなかでも一番アップテンポでファンクな曲だろう。曲自体も型にはまったものでなく後半に新たな展開に突入する。いわゆるAメロやサビなどの定型から逸したリズムに入りカオスと化した岡村ちゃんワールドが広がる。意味不明な岡村ちゃんの叫び(「一人ぼっちじゃボバンボン二人じゃなくちゃババンボン」)に対しどこから沸いて出てきたのか、野郎のレスポンスが入ったり、岡村ちゃんの語りを被うように早送りにした音声が流れたり。もう、いろんなものが渾然一体となっている。大好きな歌だ。一体何度聴いたことだろう、この曲。

バラードは「カルアミルク」とラストを飾る「ペンション」の2曲だ。どちらとも歌詞が良い。「歌詞が良い」だなんて、ありきたりすぎる表現だけど、良いのだから仕方ない。「カルアミルク」は岡村靖幸の曲のなかで最も一般受けする曲だと思う。いかにも日本人が好きそうな、いわゆる「売れる曲」とでも言うのだろうか。岡村靖幸にしては珍しく、歌詞も聴き取りやすい曲だ。ラブソングとしてもいい線いってる。「女の子ってか弱いもんね だからかばってあげなきゃ駄目だよ できるだけ」なんて歌詞もあるし、カラオケで歌ってあげれば色々と盛り上がりそうだ。知らないけど。

もうひとつのバラード「ペンション」は岡村ちゃんらしい内容の曲だ。凄くせつない曲なのだが全体的に突っ込みどころの多い歌詞だ。さまざまな解釈のできる歌詞だが全体的にはネガティブな男の感じが漂っているように思う。「曲がる順序間違えて 最終のバスに乗り損ねた」とか。

あと、忘れてはいけないのが、アルバムのタイトルにもなった4曲目の「家庭教師」だ。家庭教師・・・・。あー。ま、このブログを定期的に読んで下さってる(奇特な)方は岡村靖幸関連のワード検索でたどり着いた人たちが大半だと思われるのであえて「家庭教師」については触れないでおこう。変なトラックバック来たら嫌だし。

さて、ファーストアルバムの「yellow」から「家庭教師」まで、ほぼ1年に1枚のペースでコンスタントにリリースし、音楽的にも向上し続けた岡村靖幸だが、その勢いはここで一旦止まる事となる。次作の「禁じられた生きがい」がリリースされるまで、長い歳月を費やすこととなる。

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Comments

こんにちは。
yujiさん。先日はコメントにお返事くださってありがとうございました。
「家庭教師」今では車の中で聞いていますが、高校時代は通学途中バスのなかでウォークマン(古っ)で聞いていました。
ほんと一人じゃないと聞けないですよね(笑)
私も「ステップUP↑」大好きです。「びしょ濡れでいいじゃない 手をつないで歩きたい」っていう歌詞にキュンときます。
あと「ビスケットLove」の最後のセリフ?みたいなとこで {いやつまり、君が悲しかったら君と一緒に涙ながしたり、一緒に映画見に行って その映画のことについて あとでスッペイン料理屋で語り合ったり真夜中にマンションの屋上で花火したりとか、そっそういうのは?}っていう 僕は普通の恋がしたいんだけどみたいな気持ちの所がかわいらしいですよね。

ありえないくらい痩せて復活した岡村ちゃん 今度こそ完全復活であってほしいですね。
Posted at 2007.09.20 (14:55) by kei (URL) | [編集]
スッペイン料理屋
曲のほうの家庭教師は、後半のセリフというか一人コント(?)の部分はヘッドフォンが必須ですね。特に最後の方の「こうやって革命を起こそうよ」辺りの息づかいは、もう危ない人(笑)ですから。要注意です。

「ビスケットLove」のセリフの部分(一応メロディはついてますが)の意味を考えたことは無かったのですが、確かにkeiさんの言う通りこれは「ごくごく普通の恋がしたいだけなんだよボクは」、ってことなんでしょうね。なるほど。気づきませんでした。マシュマロハネムーンでは、「本音いうと結婚したいんだ すぐ」って歌ってますし、「普通の幸せ」に岡村ちゃんは飢えているのかなぁ。

家庭教師を聴きながら通学だなんて素敵です。
Posted at 2007.09.21 (02:21) by yuji (URL) | [編集]
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
Posted at 2007.09.25 (21:19) by () | [編集]
コメントの返しが遅れてしまいすいません。ブログの管理画面上の不手際でこのコメントの存在に今まで気付きませんでした。って今さらコメントを返しても、もうこのブログを見てないだろうし、もし見てたとしても、非表示のためコメントの書いた内容を忘れていると思いますが…。

痩せたには違いないですけど、写真の劇痩せはCGなんでしょうね。

「変さ」で言ったら戸川純は今、車椅子生活だそうで、岡村ちゃんほどではないにせよ、結構大変な生活を送っているみたいです。

曲順に関する旦那さんの見解、面白いですね。その話、詳しく聞きたいです。
Posted at 2008.05.14 (23:24) by yuji (URL) | [編集]
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