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岡村靖幸で「禁じられた生きがい」

禁じられた生きがい(1995年12月13日)
前作「家庭教師」から5年の歳月を経てリリースされた5thアルバム「禁じられた生きがい」。87年のデビューからコンスタントにアルバムをリリースし、円滑に首尾よく音楽活動を行ってきた岡村靖幸だが、「家庭教師」以降は急激に勢いが落ちる。その原因としてファンの間でよく挙げられる理由は、岡村靖幸と時代(90年代)の親和性が低くなった、という点だろうか。
「家庭教師」以前の岡村靖幸は時代(80年代)とのシンクロ率が高かった。特に「DATE」には80年代の香りが充満している。80年代を象徴するアルバムのひとつと言っても決して大げさではない。それくらい、時代との親和性が高かった。しかし、90年代、バブル崩壊後の日本列島を襲った不景気。90年代の一部の女子高生による援助交際やらブルセラ。ルーズソックス。言葉遣いが悪く清潔感の無いコギャル。そんな、不潔というか美しくないティーンエイジの風潮に、純真な「女の子幻想」を抱いていた岡村靖幸は耐えられずに引きこもった、というのが定説でしょうか(?)もうひとつの理由に、親友だった尾崎豊の死が影響しているというのもある。しかし、尾崎豊が亡くなったのは1992年の4月。岡村靖幸のライブDVD「ファンシーゲリラ」の公演は1992年の暮れだ。ファンシーゲリラでの岡村靖幸のパフォーマンスは、まだ自信満々でナルシストな歌と踊りを披露しているので、尾崎豊の死は関係ないのでは、と個人的には思う。どうでもいいが。

上記のような、俗世間に対する鬱々とした不協和音が広がっている状況においてリリースされたのが、「禁じられた生きがい」だ。このアルバムの評価は、一般的にはあまり良いものではない。理由としては、アルバム用のオリジナル曲が少ないため当時あった曲を寄せ集めたセミベスト的な構成になっているということ。また、繰り返されるリリース延期を経て結局5年の歳月を費やしたこと。名盤「家庭教師」のあとだから余計に期待値が大きかったこと。以上が、不評の原因だと思われる。しかし、僕が岡村靖幸を聴き始めたのは僅か3年ほど前からなので、これらの「不評の原因」は全くの無関係だ。そんな新米岡村靖幸ファンが思うに「禁じられた生きがい」はなかなかの傑作である。

前作「家庭教師」と比べると曲のひとつひとつは佳作なのだが曲順によるシナジー効果はあまり感じられない。やはり寄せ集めだからだろうか。コンセプトアルバムとしての完成度あるいは統一感は低い。「チャーム・ポイント」がラストである必然性もそれほど感じられない。別に「ターザン・ボーイ」がラストの曲だったとしてもアルバム全体から受ける印象はそれほど変わらないのではないか。少なくとも「家庭教師」ラストの「ペンション」のような、最後はペンションじゃないと!って感じはしない。ただ、そんな中で唯一秀逸だと思うのは、「あばれ太鼓」から「青年14歳」の流れだ。ここはかなりかっこいい。何回、繰り返し聴いたことか。
岡村靖幸のアルバムでは初のインストである「あばれ太鼓」。リズムを刻んだような岡村ちゃんの発声に自らの演奏と思われるギターがキャッチーなリフをかき鳴らしている。「あばれ太鼓」の終わりのほうに笛のような音が「ピッピー」となり実質1曲目の「青年14歳」のイントロが流れる。「青年14歳」はスガシカオが自分がパーソナリティを務めるラジオで好きだと言ったらしいが、この歌は、岡村ちゃんらしさが溢れんばかりに発揮されている。その証拠に歌詞が聴きとれない。運の悪いことに「禁じられた生きがい」の歌詞カードを紛失したため、今では一体どんな歌詞だったすら覚えていない。思うに「禁じられた生きがい」ほど歌詞カードの必要性があるアルバムは他に無いだろう。同様に「クロロフィル・ラヴ」「どぉしたらいいんだろう」あたりも一部歌詞がわからないのだが不思議と違和感が無い。普通自分の最もお気に入りのミュージシャンの歌詞が解らないというのは、苦痛だろうが。岡村ちゃんに限ってはあまり気にならない。もう自分の中では洋楽だ。

バラードは「ピーチ・クリスマス」と「妻になってよ」の2曲だ。どちらとも、曲は良いのだが、歌詞が面白い。「妻になってよ」の冒頭の歌詞「20代のまんなかじゃ 手軽な恋が出来ない 妻になってよ別れたわかったんだ」って凄く失礼ではないか。妻になって欲しい理由が”君と別れてみたものの、手軽な恋が出来ないから”なのか。根本的に考え方が間違ってるような…。面白いからいいけど。もうひとつの「ピーチ・クリスマス」は男同士のクリスマスにおける友情物語だ。歌詞の概要は、クリスマスに何もしないで毎年惨めな思いするくらいなら好きなあの子に告白しろよ、もし駄目だったら今夜俺に電話してこいよ、来年の作戦考えようぜ、といった内容だ。「来年の作戦」っていう表現が少年チックで好きだ。「カルアミルク」や「友人のふり」あたりの名バラードと比べると歌詞に多少突っ込みどころが多いのが気になるが、そこは岡村ちゃんのご愛嬌だ。

5年のインターバルを経て出来上がった5thアルバム「禁じられた生きがい」。次作の6thアルバムはさらに9年後の2004年にリリースされる。一気に最近の話になる。6thアルバム「Me-imi」では、サウンドが大きく変わる。つまり、「禁じられた生きがい」はDATE~家庭教師までの流れを汲んだサウンドが聴ける最後の作品なのだ。そういった意味でも「禁じられた生きがい」は凄く貴重な作品だ。

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