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春樹熱バイオリズム

先月なんとなく村上春樹の「海辺のカフカ」を再読してからというもの、春樹熱が高校時代ぶりに再燃した。二分冊の長編小説「海辺のカフカ」を読破した後、短めの長編小説「アフターダーク」を読み、今週は村上春樹の大ベストセラー「ノルウェイの森」を実に8年ぶりに読んだ。今は三分冊のとても長い長編小説「ねじまき鳥クロニクル」を読んでいる。

今、読んでいる「ねじ巻き鳥クロニクル」という小説はとにかく長い。そして内容は濃厚。村上春樹にしては文章の一文一文の密度は高く、サクサク読めるタイプの文章ではない。作品の根底に流れる空気は重く、世界観の背景は灰色のようにくすんでいる。ウツなトムヨークが好んだのも頷ける。

初めて「ねじまき鳥」を読んだとき(高校のときだ)は、その有無をいわさぬ圧倒的な存在感に完全にノックアウトされた。読み終わった後はそれなりに感動したし、なによりも読破したという達成感が心地よかった。でも同時に「この小説は一回読めばもうお腹いっぱいだ。もう二度と再読することはないだろうな」と半ば確信していた…はずなんだけど、何の因果か春樹熱バイオリズムが高まり、また読む羽目になってしまった。羽目って言い方も失礼だけど。

村上作品をいくつか再読して思ったのだが、「ノルウェイの森」って相当異色作だ。ある意味「ねじまき鳥」よりも異色かもしれない。だって、訳のわからない人物や現象が全く起こらないのだから!空からヒルは降ってこないし、羊のコスプレをした男は登場しない。いわゆる非現実的な〝あちら側〟の世界が全く描かれていない。唯一それっぽいのは直子が夢遊病者のようになりワタナベの前で全裸になるシーンだろうか。でも、それにしたって直子は救いがたいほどに病んでいる(最後には自殺してしまうほどに)わけだから夢遊病者になっても現実的に不思議ではない。

訳のわからない現象が頻繁に起こるシュールな小説ばかりを書いてきたのに、唯一、訳のわからない現象が起こらない「ノルウェイの森」が記録的なベストセラーになるなんて皮肉なものだ。夏の海辺周辺の歌をたくさん歌ってきたのに「クリスマス・イヴ」のヒットですっかり年末の人と化した山下達郎みたいなものか。

異色ではあるが世間的には代表作だ。ウィキペディアによると「文庫本を含めた発行部数は2002年時点で計786万部」と異様に売れているし。今でもセカチューの次にバカ売れした小説として名を馳せている。それにしても、786万部って。なぜこんなに売れたのだろうか。確かに「訳のわからない現象」が皆無だから大衆性はある。しかも恋愛小説(当時は「100パーセントの恋愛小説」という触れ込みだった)だし、売れる要素は確かにある。

でも中身はバカ売れするような内容ではない。気が重くなる物語だ。しかも500ページもある長編小説。よく比較されるセカチューのように泣ける恋愛話でもない。セカチューのヒロインは白血病で亡くなるが、ノルウェイの森のヒロインは精神病院のような施設で療養していたが悪化し自殺、だ。その他にも官能小説並に詳細な性描写がある。しかもその性描写は偏ったオーラルセックスに執着している。とても786万部売れた、そして今でも売れ続けている小説とは思えない。

えびぞう
今月の婦人公論の表紙は一見の価値ありだ。市川エビゾウの顔面がアップでどーんと写っていて右下の方に「それでも男は必要ですか?」と書かれているのだ。どういう意味なの?これ。たぶん「それでも」という4文字には男に対するマイナスのイメージがこめられていると推測する。そしてマイナスのイメージを象徴したのがエビゾウなのか?結構インパクトあったな。本屋に行く機会があれば見てみるといいと思う。
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