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Scratch of Sun

毎年この時期に放送されている「2008FNS歌謡祭」で尾崎豊の映像が流れていた。過去50年間のフジテレビの音楽番組のなかから、美空ひばりやテレサテンや石原裕次郎などと共に尾崎豊の映像が流れていた。過去50年の音楽番組のなかから尾崎豊が選ばれたのは嬉しいのだが、少し違和感があった。美空ひばり、石原裕次郎と来て尾崎豊だよ。世間的にはしっくり来ているのだろうか?皆、「故人で今でも語り継がれている大物」という共通点があるにはあるが、それならhideの映像があってもいいのにな。

「2008FNS歌謡祭」で使われた尾崎豊の映像はもちろん「夜のヒットスタジオ」で歌った「太陽の破片」だ。

尾崎豊が最初で最後の唯一のテレビ出演をした音楽番組が「夜のヒットスタジオ」だ。それまでテレビ出演せず、またそれ以降も亡くなるまで一切テレビ出演しなかった尾崎豊がなぜ1988年に「夜のヒットスタジオ」にゲスト出演したのかというと、1987年の暮れに覚せい剤所持で捕まったことが関係していると思われる。捕まり、また音楽活動を始めるにあたり、ある種の“けじめ”としての出演だったようだ。歌う前の司会者とのトーク時には覚せい剤所持で捕まったことに触れられ、尾崎豊が「ご心配おかけしました」という会話があるし、「太陽の破片」という歌は尾崎がクスリに手を出すきっかけとなったニューヨークでの絶望の日々のなかで苦心しながら作った曲だ。

それにしても、なぜ数ある音楽番組の中から「夜のヒットスタジオ」に出演したのだろうか?いかにも「芸能界ど真ん中」的なイメージが「夜のヒットスタジオ」にはある。リアルタイムでは知らないが、今で言う「うたばん」的な番組ですよね。尾崎豊なら「ミュージックフェア」とか「Mステ」(タモリとの共演が見たかった。ちなみに尾崎豊は「テレホンショッキングに出たい」と冗談半分で言っていたらしい)の方が似合っているのに。

「夜のヒットスタジオ」の俗っぽさと尾崎豊の神経質な感じが融合した結果非常にカオスな映像になっている。尾崎の後ろに配された、ひな壇には森進一やチェッカーズが座っている(尾崎豊は母のために森進一からサインをもらったという)し、スタジオの床にはスモッグがモヤモヤしてるし。普段テレビに出ない人がテレビに出たら違和感が生じるのは当たり前だが、これほどまでに浮いているのは珍しいのではないだろうか。

友好的な交りが望めないであろう尾崎と夜ヒット。シンクロ率ゼロパーセントの緊張感がピリピリと漂っている。しかし、司会者とのトークが終わり歌に入った瞬間、尾崎の独壇場になる。イントロから全力で叫んでいる。顔がくしゃくしゃになるほど熱く叫んでいる。たぶんこの人にはテレビだろうが歌を通して表現する場合には常に本気になってしまうのだろうな。初っ端のイントロから叫んで顔が原型を留めないほど崩れても決して「恥ずかしい」とか思わないのだろう。

「2008FNS歌謡祭」で使われた映像は上に貼ったYOUTUBEの動画の5:10~だ。「昨夜眠れずに~」という印象的なAメロでもなく、サビでもなく、曲の一番最後のフレーズから流れていた。なぜ最後なんだ?と一瞬疑問に思ったが、すぐに納得した。歌い終わってからの尾崎のシャウトを流したかったんだろう。なかなかわかってるな、フジのスタッフは。グッジョブ。歌い終わってからのシャウトがイントロの叫び以上に凄いことになっている。もはや絶叫。テレビでこんなに絶叫する人って珍しい。しかも尾崎の場合は「こんな風に絶叫したらウケるかな」みたいな狙いが全く無く、天然で絶叫しているから圧巻だ。尾崎のシャウトが流れている時に右下のワイプに写っていたコブクロの黒田の「うわっ、スゲーな」みたいな、心持ニヤけた表情が印象的だった。

生涯で「夜のヒットスタジオ」に一度しかテレビ出演しなかった尾崎豊だが、晩年はテレビ出演に前向きだったという。実際1992年にはテレビ出演が決まっていたらしい(ソースは忘れたけど)。もし、尾崎豊が今でも生きていたら普通にテレビに出演する人になっていたかもしれない。今夜の「2008FNS歌謡祭」にも出演していたかもしれない。

追記
こっちの動画ではトークの部分も見れる。
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Comments

私は、こないだのルイードのシェリーよりこっちのほうがぐっときます。尾崎には歌ってる時、すごく男性的なものを感じます。私は、靖幸のくねくねしたちょっと女性的というかセクシーなところがたまらなく好きなので、やっぱり靖幸が好きなんですけど、でも確かに尾崎はNatural Born Soul Singerとでもいいましょうか、すごいと思います。
「夜のヒットスタジオ」に出たのは、ただの憶測ですが古館が司会者だからかな?とも思います。一応、話術の天才というかKYなことは言わないだろうし、そういう意味で信頼されてたのかな?と。
Posted at 2008.12.04 (09:49) by Romi (URL) | [編集]
ルイードのシェリーは幼さが残ってますからね。こちらの方が男性的かもしれないです。ラストツアーではさらに男性的というか大人っぽくなっていてカッコイイですよ。
尾崎と比べたら岡村靖幸は女性的ですね。ガツガツしていなくてしなやかでスタイリッシュなイメージがあります(特に90年ごろの靖幸は)。

実際に古館さんの尾崎に対する接し方、いいですもんね。確かに安心感があります。88年にはベストテンにもVTRで出演したみたいですが、黒柳さんはKYっぽいですしね。
Posted at 2008.12.04 (21:30) by yuji (URL) | [編集]
私は、この夜ヒットはりアルタイムで見ました。今までたくさん音楽番組を見てきたし、尾崎豊さんのファンではないけれど、憶えています。

感動というか、すごい雰囲気というか、いろいろ感じるものがありました。だから最初で最後の唯一のテレビ出演をした音楽番組と知ってびっくりしましたし、見ててよかったです。

尾崎豊さんは、感性豊かですよね。いろいろな苦悩があったりしたのかな。
それを表現できるのはスバラシイ。
Posted at 2008.12.05 (00:09) by 楽子 (URL) | [編集]
リアルタイムで見てたんですか、それは貴重ですね。羨ましい。

雰囲気が違いますね。格が違うというか、いろいろと一線を画しています。
Posted at 2008.12.05 (22:17) by yuji (URL) | [編集]
こんばんは、初めまして。
私もこの放送、リアルタイムで見ました。

当時を知っている者としてフォローさせてもらうと、「夜ヒット」は決して「うたばん」的なバラエティ色あふれる音楽番組ではなく、じっくり「歌」を聴かせる番組でした。今でいうと「MUSIC FAIR」に近いかな。
生放送で生演奏ということ、そして何より「フルコーラス」で唄わせてくれること。これはポイント高かったです。
ゲームやクイズのようなコーナーもなく、「ベストテン」のバックダンサーのような変な演出もなく、トークも歌う前に少しだけ。
こんな番組だったので、尾崎が「夜ヒット」を選んだのも納得できます。

私、1991年10月の大阪城ホールでのライブに行ったんです。まさかこの半年後に亡くなるとは、想像もしていませんでした…。
Posted at 2008.12.06 (23:02) by なみねこ (URL) | [編集]
はじめまして。コメントありがとうございます。
夜ヒット、ちゃんとした音楽番組だったんですね。尾崎だから特別にフルコーラス歌ってるのかと思ってました。

情報ありがとうございました。
Posted at 2008.12.06 (23:22) by yuji (URL) | [編集]
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