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動機と心の病の上に罪名が被さる

毎週土曜日9時から日テレで放送されていた「銭ゲバ」が先週で終わってしまった。普段は連ドラなんて全く見ないのだが、今回はなぜか毎週欠かさず見た。連ドラをリアルタイムで見続けたのは「白い巨塔」以来だろうか。かなり久しぶりだ。僕にとってはかなり珍しいことだ。「銭ゲバ」の原作は1970年代に「週刊少年サンデー」に連載されていた漫画。金のためなら平気で人を殺めることすらためらわない主人公、蒲郡風太郎の成り上がりの物語。風太郎はとにかく金カネ。金さえあればなんでも手に入る、この世は金がすべてなのさ、金より心?ふざけるな!お前らみたいな馬鹿どもがいるからこの世は腐ってるんだ、的な考えの持ち主で、まあ…非常に危険人物。この漫画は当時「有害図書」であったそうだが確かに…頷ける。銭ゲバがドラマ化される際は、「こーんな暗い不況の時代に、よりによってあの銭ゲバをドラマ化するなんて」というような声もあったそうだが…頷ける。

原作とドラマ版の決定的な違いは、主人公の容姿だろう。原作の蒲郡風太郎は背が低く醜くて気持ち悪い奴なのだが、ドラマ版「銭ゲバ」の蒲郡風太郎は松山ケンイチである。イケメンである。背も高い。原作の風太郎とは容姿が正反対である。これじゃ、原作ファンは納得いかないだろうなぁ。原作では風太郎がみどりさんをレイプするシーンがあるそうだ。ドラマ版ではカットされたようだが、もしそのシーンがあっても松山ケンイチだったら…。風太郎に対する嫌悪感がドラマと原作とでは絶対的に違うだろうな。

さて、「銭ゲバ」最終回についてだが、結構インパクトが強かった。納屋のなかで、体中に爆弾を巻きつけ、導火線に火をつけ、爆発するまでの間に、幼少の頃壁に彫った「金持ちになって幸せになってやるずら」を見つめるという緊迫した状況で、今までの登場人物が総出演したパラレルワールドが展開。それまでは重苦しい暗い話だったのに、パラレルワールドのなかでは全てが良い方向に向かっており、みんな笑顔が絶えず幸せそうだ。だが、要所々々で現実世界でやってしまった殺人シーンがフラッシュバッグのように蘇る。ゾクゾクする編集だった。これを見てエヴァンゲリオンのラストのパラレルワールドを思い出した人、きっと多いだろうな。エヴァのパラレルワールドもそれまでの物語とは対照的だったし。このパラレルワールドはもちろん風太郎の脳内で流れていた映像だろうから、本当はこういう幸せに憧れていたのかと思うと、ちょっと切ないものがあったな。

「銭ゲバ」のテーマは「金と幸せ」だが、もう一つのテーマー(テーマというか見所)として「破滅」がある。破滅してゆく人間の描写が圧巻だった。僕が毎週このドラマを見た理由は、この「破滅」に惹かれたからだろう。正直「金と幸せ」だけがテーマのドラマだったら見続けていなかっただろうな。寝起きからいきなり発狂して「うおぉぉぉ」とか叫んで暴れまわるんだよ。素晴らしいよねぇ。良いドラマだったなぁ。

追記
タイトルの「動機と心の病の上に罪名が被さる」は尾崎豊の5枚目のアルバム「誕生」に収録されている「COLD JAIL NIGHT」という曲の歌詞の一部。「銭ゲバ」を見ているとなぜかこの曲が脳内で流れる。
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