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尾崎豊で「LIVE CORE 完全版~YUTAKA OZAKI IN TOKYO DOME 1988・9・12」

2013年3月20日に発売された尾崎豊の東京ドームでのライブ映像、その名も「LIVE CORE 完全版~YUTAKA OZAKI IN TOKYO DOME 1988・9・12」。注目すべきはタイトルに“完全版”というワードが入っている点だ。尾崎豊のライブ映像作品はとにかくカット、ぶつ切りの嵐なのだ。過去には「約束の日 LAST APPEARANCE 完全版」という映像作品があるのだがこの作品は“完全版”と銘打っているにも関わらずカットしまくりという詐欺を平然とやらかしているのだ。なので東京ドームの完全版がリリースされるというニュースを知った時も僕は疑念を拭えなかった。

しかし、AMAZONのレビューを読んでみると(AMAZONのレビューが一番信頼できるわぁ)どうやら本当に完全版らしい。しかもチカチカ編集がないらしい。チカチカ編集とは、1秒間の間に何度もスイッチングし不具合としか思えないような乱れた映像のことである。視聴者に多大なストレスを与えてやろうという悪意でもって制作されたとしか考えられないような編集方法のことで尾崎ファンの間では“チカチカ編集”と称されている。

ライブの始まりから終わりまでをノーカットのフルバージョンで、しかも普通のカット構成で制作されたというのだ。尾崎豊作品では初めての出来事である。これは素直にうれしい。他のミュージシャンであれば割と普通のことであると思うのだが岡村靖幸と尾崎豊に関しては違う。

フルバージョンの良いところはやはり、まるで自分がライブに参加しているかのような気分になれるところだ。ライブ前のざわついた会場の様子。そして、客電が落ち、歓声が沸く様子。尾崎豊がステージに姿を現した瞬間の歓声とどよめき。曲と曲の間の何気ない尾崎豊の仕草や表情。今となっては実現不可能な尾崎豊のライブのリアルな空気感がヒシヒシと伝わってくる。最高!

東京ドームでのライブは時期的に4枚目のアルバム「街路樹」のリリースが近かったこともあり、「街路樹」からの曲が多い。「街路樹」に収録されている曲はどれも地味で暗い。世間的には全く知名度の皆無な曲が多いし、尾崎豊ファンの間ですら忘れさられているのではないかというくらいのマイナーな曲ばかりだ。さらに肝心の尾崎豊自身も本調子ではない。喉の調子が悪いのか声が枯れている。尾崎の最大の魅力である透き通った声は残念ながら聴くことができない。体の調子も時期的に悪かったためステージ上で汗まみれになりながら苦しそうにずっと寝転がっている。有明コロシアムでの尾崎もそうだったがこの時期の尾崎は立って歌うことすら非常に困難だったようだ。

セットリストと尾崎のコンディションの悪さから尾崎豊をあまり知らない人には積極的にはお勧めできない内容だが、僕はこのライブ、相当お気に入りだ。割と最近になってから「街路樹」の良さがわかってきたというか妙に惹かれる部分がある。意外と良曲が多い。それに僕はコンディションの悪い尾崎が好きなのだ。尾崎豊の寝転ろがりながら歌う姿は個人的に大好物である。だって、寝ながら歌うんだよ!そんなミュージシャンいないでしょ。パフォーマンスとしてわざと寝ながら歌う人ならいるかもしれないが、尾崎の場合は汗まみれで死にそうな顔をしながら結構な長い時間寝ながら歌ってる。しかも東京ドームで、だ。5万6千人の前で寝ながら、しかも客に尻を向けて、まるで羊水の中に居る赤ん坊のように体を包ませて…。

前衛的あるいはアングラ的なパフォーマンスとしての“寝ながら歌う”ではなく、本気で体が苦しいから寝て歌うという尾崎豊に凄みを感じる。意識的に奇抜なことをやってやろうというのではなく、素であるが故の凄みがステージ上の尾崎にはある。昔の岡村靖幸で例えるなら本人はクールにキメキメでダンスしているのに周りからキモがられているのと似ている(最近の岡村ちゃんは純粋にカッコいいですけども)。


久しぶりに尾崎豊のライブ映像をYOUTUBE以外でじっくりと視聴したわけだがやっぱり良い。僕が尾崎豊を聴きはじめたのは確か中学2年生ごろだった。十代の多感な時期はそれはそれはもう尾崎漬けの日々だった。十代のころに尾崎豊に出会えたことで本当に救われた。20代になってからは尾崎に対する熱は平熱になったが(尾崎豊の友達Oさんの影響により)それでも時々映像を見てはやはり自分にとって尾崎は大切な存在であった。

そして、今年30代に突入し中年となってしまった自分だが相も変わらず尾崎を聴いている。尾崎の歌を聴けば十代の頃の繊細に病んでいた自分がリアルに想起される。そんな記憶はいらないと思っていたが三十路になりおっさん化した自分にとっては抱きしめたいほどに大切な記憶だ。きっと40になっても60になっても80になっても、僕は尾崎豊を聴くのだろう。そして、十代の記憶をリアルに思い起こすのだろう。懐かしい痛みと共に。



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Posted at 2015.10.27 (23:09) by () | [編集]
非公開でコメントくれた方
街角の風の中というワードが出てくるということは尾崎ファンでもあるのでしょうか。素敵ですよねぇ。
Posted at 2015.11.01 (12:28) by yuji (URL) | [編集]
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Posted at 2015.11.01 (18:57) by () | [編集]
非公開でコメントくれた方
昨日のライブは楽しめたのでしょうか?今回もビールを飲んだのでしょうか?きっと素敵なライブだったのでしょうね。

僕は尾崎の曲といえば最近はもっぱらアルバム「誕生」ばかり聴いています。「風の迷路」とか「ロザーナ」とか「音のない部屋」とか「虹」とか良い歌が多いし、このアルバムでの尾崎の歌い方が大好きなんですよね。
Posted at 2015.11.15 (07:48) by yuji (URL) | [編集]
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