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なぜ、岡村靖幸は歌詞が書けなくなったのか?

岡村靖幸は歌詞が書けない。ベイベの間では周知の事実である。曲はいくらでも作れるが歌詞が書けないから新譜をリリースできない。岡村靖幸はシンガーソングライターなので曲だけ作れたとしても、曲とつがい関係である歌詞が書けなければ完成しないのだ。過去のインタビューで「曲のストックは80曲くらいあるけど歌詞がない」という内容の記事を読んだ記憶がある。他にも岡村靖幸は様々な雑誌のインタビューで歌詞の執筆に苦労していることを話している。

しかし、そもそもなぜ歌詞が書けないのかについての具体的な言及はない。また、ベイベも「岡村ちゃんは歌詞が書けない」ということに対して「そうか、歌詞が書けないのかぁ」とそのまま受け取るだけで、なぜ書けないのか?という点に疑問を持っていないのではないだろうか。

というわけで、今回の記事では「なぜ、岡村靖幸は歌詞が書けなくなったのか?」について、岡村靖幸のデビューまで遡り、時系列に辿りながら考えてみる。

■苦手意識
1986年。岡村靖幸は自身のデビューが決まった時、自分は作曲のみを担当し、作詞は他人に頼もうと考えた。しかし自分の曲に他人が書いた歌詞を乗せて歌ってみても違和感があり、上手く歌えなかったのだという。「なんかしっくりこない。だったら、いっそ歌詞も自分で書いちゃおう」と思い岡村靖幸は作詞も自分で手がけるようになった。これは岡村靖幸を語る上でとても有名なエピソードである。

しかし、このエピソードに何か引っかかることはないだろうか?疑問を感じないだろうか?

僕は思うのだ。なぜ若かりし頃の血気盛んな岡村靖幸はデビューするにあたって自分で歌詞を書こうとしなかったのだろうか、と。渡辺美里のレコーディングスタジオでまだまだ無名の作曲家にもかかわらず、スタジオの音楽に合わせて勝手に踊ってしまうような(きっと前髪クネ男のように)自信満々でナルシストで目つきの悪い(吉川曰く昔の岡村ちゃんは目つきが悪かったらしい)若かりし頃の岡村ちゃんが、だ。

なぜ歌詞だけは自ら脇役に志願するかのように遠慮したのか。イケイケであったであろう当時の岡村靖幸ならきっと「曲なんていくらでも作れますよ。歌ももちろんオゲッですね。ダンス?あぁ~まぁプリンスよりは上手いですよ。アレンジは経験不足なとこもあるけど俺天才だから問題ないまくりです。フォー!」ばりだったはず。しかし靖幸青年は作詞に関しては「他人に書いてもらいます」と弱腰になったことに疑問を感じる。

デビューを控えた岡村靖幸。どうせなら作詞も作曲も全部一人でやりたいはずだ。プリンスみたいに作詞作曲アレンジ、そして自ら楽器演奏までするというスタイルに憧れを持っていた岡村靖幸が作詞をいともたやすく放棄したという事実に疑問を感じないだろうか?僕は感じる。そしてなぜ作詞を自分でやらずに他人に頼もうとしたのかを考えると、やはり岡村靖幸の中でどこか苦手意識があったからなのではないだろうか。もちろん僕の勝手な推測だが。

■岡村ちゃんワールド
実際、苦手意識があったかどうかはわからないが、いざ出来上がった岡村靖幸の歌詞は素晴らしかった。ファーストアルバム「yellow」はまだどこか凡庸性のあるマスプロダクト的な歌詞であったがセカンドアルバム「DATE」で化ける。本領発揮である。岡村靖幸にしか書けないオリジナルな世界観が見事に完成したのだ。

学生時代を舞台とした、青春、女の子、変態、セックス、妄想、情けない自分などをごちゃまぜにしたカオスを背景に、空耳ウェルカムな画期的且つ柔軟な日本語をメロディに乗せるという唯一無二な歌詞を形成した。まさに岡村ちゃんワールド。これが岡村靖幸の唯一無二の“持ち味”となる。

この持ち味を岡村靖幸は自分のスタンダードとして定着させた上で、89年に「靖幸」、90年に「家庭教師」をリリースした。しかし「家庭教師」以降、岡村靖幸は寡作になる。歌詞が書けなくなったからだ。

■歌うべき主題がない
青春模様を舞台とした岡村ちゃんワールドな歌詞は「DATE」「靖幸」「家庭教師」の3作品に一滴も余すことなく全て注ぎ込まれたのだろう。故に歌詞が書けなくなったのではないだろうか。もっと正確に言えば書けなくなったのではなく、新たに歌うべき主題がなくなったのではないだろうか。当時20代も後半に差し掛かった岡村靖幸はそろそろ新たなステップに向かう過渡期だったのではないか。

話は少し変わるが尾崎豊も20代に入ってから歌うべき主題を見つけられず苦労したそうだ。十代の頃は先生や大人に対する不満を率直な言葉で歌っていた。15歳の頃に家出をしたことを題材にした「15の夜」や高校時代に先生に刃向い悶々とした日々を描いた「卒業」。それらの曲が当時の若者の共感を呼び十代の教祖と一部では呼ばれていた。しかし、自分が20代になり、尾崎自身が社会の一員になったとき一体何を歌えば良いのだろうか?と悩んだという。そして結局答えは見つからないまま亡くなってしまった…。

話は戻り、主題がなくなったのなら探さなくてはならない。90年代中盤から後半にかけて岡村靖幸のアンテナに引っかかった対象は「援助交際」「おやじ狩り」「テレクラ」などだった。非常に救いようのない暗い対象だ。岡村靖幸はそれらを「ハレンチ」「ハッピー ウェディング」の歌詞の中に実際に組み込んだ。しかしそれ以上これらの主題が広がりをみせることはなかった。

きっと90年代後半の時代と岡村靖幸はまるで水と油のように宿命的に肌が合わなかったのだろう。個人的には僕もこの時代にはうんざりだった。テレビ番組で言えば「ロンドンブーツのガサ入れ」や「ネプチューンの原田が巴投げしてパンチラさせる番組」や「ガチンコファイトクラブ」などが流行っていて、街にはルーズソックスにガングロのコギャルがいて、おやじ狩りがあって、なんていうか、ザラザラとがさついた不健康な時代だったよなぁ、と。そんな時代が岡村靖幸は反吐が出るほど嫌でたまらなかったのだろう。

明確な主題が見つからないままリリースした「禁じられた生きがい」の歌詞をじっくりと読んでみると、少々酷な言い方をすればこれまでの岡村ちゃんワールドを薄めて再生産したといったイメージがある。「禁じられた生きがい」は曲もアレンジもそして歌詞だって決して悪くないのに「DATE」「靖幸」「家庭教師」と比較したときワンランク魅力が薄い理由は(もちろん「禁じられた生きがい」がフェイバリット作品だという人も少なくないだろうが)、再生産的な匂いを無意識のうちに感じとっているからなのかもしれない。

■プレッシャー
歌詞が書けなくなり長い間引きこもる岡村靖幸。長い間表舞台から姿を消せば普通はそのまま消えてしまう。各レコード会社からは毎年期待のニューフェイスがまるで流しそうめんのように次々とデビューする。新しい波が留まることなく押し寄せ、古いものは容赦なく淘汰されていく。

しかし、岡村靖幸は消えなかった。なぜなら、岡村靖幸が過去に残した音楽は何年、何十年たっても色あせることなく、ピカピカと輝いていたからだ。決して埋もれてしまわない輝きを放った音楽があるから、長い間引きこもることができたのだ。これは岡村靖幸にとって非常に幸運なことだが、だからこそのプレッシャーがあったのではないだろうか?常に前作よりもクオリティの高いものを右肩上がりで発表し続けなければいけないというプレッシャーが岡村靖幸を苦しめたのではないか。

■こじれる
「禁じられた生きがい」からさらに9年もの長いインターバルを経てリリースした「Me-imi」。歌詞に対する苦手意識のようなものは相変わらずな用でだいぶこじらせている印象。1曲目の「5!!モンキー」から歌詞の意味がよく分からない。でもきっと熟慮に熟慮を重ねた上で厳選した言葉を紡いでいるのだろうという影の苦労みたいなものが滲み出ている。故に「Me-imi」に収録されている曲の歌詞はどの一文をとってもキレキレである。そのままブログのタイトルに使えそうなくらいの切れ味がある。しかし、岡村靖幸は一体何を歌っているのかがよくわからない。まるで難解な抽象画と同じくらいよくわからない。

■ヘルシーメルシーは重要
「Me-imi」のリリースから6年が経った2010年に岡村靖幸は再び復活した。復活した岡村靖幸はYoutubeで「ぶーしゃかLOOP」を発表する。岡村ちゃんの才能がクールにほとばしった素晴らしい楽曲だが歌詞は実質ないようなものだ。その後、精力的に何度もツアーを開催し、最高のパフォーマンスを披露するが新曲はおあずけの日々が続く。そして2013年遂に新曲「ビバナミダ」がリリース。しかし、作詞のクレジット欄には「岡村靖幸 西寺郷太」と記載されていた。あの岡村靖幸が他人に作詞を任せるなんてよっぽどだな…とがっかりしたがカップリングの「ヘルシーメルシー」はなんと岡村靖幸本人による作詞だ。

「ヘルシーメルシー」の歌詞をじっくりと読む。僕は確信した。上述したようにやっぱり「岡村靖幸は歌詞が書けないのではない。書くべき主題がうまくみつけられなかっただけなのだ」と。そして、現在の岡村靖幸は長い間模索し続けた結果ようやく歌うべき主題を見つけたのだ。それは、一体何か?おそらく「自分自身について歌うこと」なのだろう。きっとそれが今後の岡村ちゃんの大事な主題になるのではないだろうか。「ヘルシーメルシー」の歌詞の1番は岡村靖幸の自叙伝であり、2番の歌詞は48歳の岡村靖幸の目に映る景色をニュートラルにありのまま紡いだ内容だ。

灯台下暗しとでも言えばいいのだろうか、別に過敏にアンテナを張って頑なに社会問題を歌う必要なんて全く無い。自分自身についてありのまま歌えばそれで良いのだ。ベイベにしてもそういう歌(歌詞)の方が嬉しいのだから。「健康管理や食事はとても大事ぃ♪」「あーわかっとらん男ですいませぇん♪」でいいじゃん。最高じゃん。

★☆★☆★☆★☆

気づけば前作の「Me-imi」から早いもの10年が経つ。2014年。岡村靖幸が1曲でも多く作詞を手掛けたニューアルバムがリリースされればこれに勝る喜びはない。
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Comments

はじめまして
岡村靖幸評がいつも的確でブログ楽しみに観させてもらっています、岡村靖幸はその時代の歌を歌ってきたんですよね。今年はもっと今の時代の靖幸が聴きたいですね!
Posted at 2014.01.25 (22:35) by すずき (URL) | [編集]
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Posted at 2014.01.25 (22:57) by () | [編集]
今回のブログ、yujiさんの本領発揮ですね!
この解析力こそ、「サブカルのすすめ」の醍醐味とも言えるのではないかしら。
この文章は、また保存しておきます、うちのパソコンのファイルに。
Posted at 2014.01.26 (14:48) by 佐倉奏 (URL) | [編集]
すずきさん
はじめまして。コメントありがとうございます。

そうですね。いつも時代と親密に関わりながら歌っているのだと思います。
今の時代の靖幸の歌、聴きたいですねぇ!
Posted at 2014.01.26 (20:28) by yuji (URL) | [編集]
非公開でコメントくれた方
そうそう、ファーストアルバムが越えられないってよく言っていたみたいですね。周りはどうしようもないですね、確かに。

さすがに今年はアルバム出ると思いますよ。根拠はないですが出るような気がします。
Posted at 2014.01.26 (20:34) by yuji (URL) | [編集]
佐倉奏さん
ありがとうございまーす。

保存するのであれば前髪クネ男の箇所は削除しておいてください(笑)
Posted at 2014.01.26 (20:41) by yuji (URL) | [編集]
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Posted at 2014.01.26 (22:45) by () | [編集]
おひさしぶりです^^
yujiさん、おひさしぶりです。yujiさんの愛と洞察力に溢れた文章、いつも楽しみにしています。

作詞は苦手だけど、それでも自分の言葉で歌いたい。岡村ちゃんはたぶんそのジレンマの中でずっと堪えてもがいてきたんでしょう。私は、時間がかかろうが、寡作だろうが、彼が絞り出す彼の声に、待って、待って、耳を傾けたいと思っています。出口はもうすぐ見えるはずだから。

ヘルシーメルシーを初めて聞いたとき最初に感じたとは (ははあ、これはターザンボーイへの返歌なんだな)ということでした。人の命には限りがあることに気づいた岡村ちゃん(このことは彼自身いろんなところで言及していますよね)が、20数年前の自分に語りかけるような歌が、これからも度々登場するような気が、私はしています。
Posted at 2014.01.27 (17:10) by はいろっく (URL) | [編集]
非公開でコメントくれた方
木曜深夜ですね。チェックしときます。

音楽友達というのは今はいないですねぇ。昔はいましたけどね。60年代の洋楽とかいろいろ教えてもらったなー。
Posted at 2014.01.28 (21:54) by yuji (URL) | [編集]
はいろっくさん
お久しぶりです。コメントありがとうございます。

長い時間がかかって、すっかり寡作の人になってしまった岡村ちゃんですがそろそろ堰を切ったかのようにドバーッと創作意欲が溢れ出すんじゃないかなーと、それが今年あたりに来るのではないかと(期待と願望を込めて)思っています。

>20数年前の自分に語りかけるような歌
そういう歌聴きたいですねぇ。
Posted at 2014.01.28 (22:07) by yuji (URL) | [編集]
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Posted at 2014.01.29 (15:41) by () | [編集]
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Posted at 2014.01.30 (00:11) by () | [編集]
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Posted at 2014.01.30 (21:11) by () | [編集]
拍手コメントに入れてしまったのでこちらに書き直します
さすがの分析力です。いつも、yujiさんの記事を読むと、私が求めていた、もやっとしていたことが、そうそう、そう思う!とスッキリしたり、なるほどー、と新たな発見があったり。ためになります。

私も、社会問題について述べなくてもいいと思います。今の自分を表現するだけでカッコイイと思うんです。

私も、今年はツアーの頃にアルバムが出ると思うんです。チケット、取りました!25年ぶりに生岡村ちゃん見れます。わくわくです。
Posted at 2014.01.30 (21:51) by my girl (URL) | [編集]
歌詞が書けない…そのうえ私達の新アルバムへの期待が大きいだけに岡村ちゃんの苦悩が感じられてファンとしてちょっと心苦しい気がします。

このところの岡村ちゃんはとっても社交的ですし、ご自分でも「僕は変わったんですよ」とおっしゃられているので、良い作品を制作されているのではないでしょうか。発表が今年であると嬉しいですね。

yujiさんが仰るように、どの曲も熟慮に熟慮を重ねた上での歌詞だと思います。
だからか歌詞が曲に絡みつくように頭に入って来るのですよね。岡村ちゃん独特の歌い方にもあるのかも知れません。中毒性があるのですよね。

素敵な大人に変わった?岡村ちゃん...これからが楽しみです。
Posted at 2014.02.01 (02:24) by びーぐる (URL) | [編集]
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Posted at 2014.02.01 (19:53) by () | [編集]
非公開でコメントくれた方 01.29 (15:41)
初めましてコメントありがとうございます。

岡村靖幸って辛口に批判しようと思えばいくらでも容易く批判できる人だと思います。僕自身も批判的に見てしまうことがたまにあります。それでも、一言では決して言い尽くせない複雑な想いを抱えながらも応援しちゃうんですよねぇ。なんででしょうねぇ。
Posted at 2014.02.03 (13:41) by yuji (URL) | [編集]
非公開でコメントくれた方 1.30 (00:11)
ビバナミダスペースダンディVERは昨日AMAZONで頼みましたよー。
水曜日の夜に届く予定です。

では!
Posted at 2014.02.03 (13:45) by yuji (URL) | [編集]
非公開でコメントくれた方 01.30 (21:11)
スペダンVERはAMAZONで昨日ポチりました。水曜日の夜に届く予定です。

最近はテレビを全く見ない生活を送っているのでSEKAI NO OWARIさんのことは知りませんが良い名前ですね。村上春樹の小説みたいですし。
Posted at 2014.02.03 (13:52) by yuji (URL) | [編集]
my girlさん
コメントありがとうございます。

そうですよね。別に社会問題について歌う必要はないですよね。そんなにかしこまらなくてもって思います。

25年ぶりの岡村ちゃんですか!!それは楽しみですねぇ。
Posted at 2014.02.03 (13:54) by yuji (URL) | [編集]
びーぐるさん
今年、新しいアルバムが出ると良いですねぇ。プレッシャーもあるでしょうが、あまり思いつめないで軽い気持ちでリリースしてくれればそれでいいんですけどね。

歌詞の印象は岡村ちゃんの歌い方による影響もたぶんに関係あるのでしょうね。やはり岡村ちゃんワールドですね。

今年の岡村ちゃんに期待です。
Posted at 2014.02.03 (14:01) by yuji (URL) | [編集]
非公開でコメントくれた方 02.01 (19:53)
おっ、素晴らしかったですか!

そして、そんな空耳もあるのですね。僕も聴くのが楽しみです。
Posted at 2014.02.03 (14:03) by yuji (URL) | [編集]
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Posted at 2014.02.03 (23:55) by () | [編集]
鍵コメにレスありがとうございます。

>>辛口に批判しようと思えばいくらでも容易く批判できる人
 う〜ん、実際には、気持ち悪いほど批判するベイベを見ない気がします。批判するのがタブーなの?と思うほどに。「なんかオカムラ、やっぱダメだな」と思う人は無言で離れていくのかもしれません。

>>なんででしょうねえ
 わたくし個人の場合は、デビュー直後に「あ、なんかスゴい人が出てきた」と思って以来、岡村ちゃんの曲は自分のキラキラした思い出でもあるのでございます。高校生から見た岡村ちゃんはとってもオトナに見えたのですが、今や「40代」でひとくくりにされる世代、社会に出てみれば浪人だの留学だの大学院だので、岡村ちゃんの年齢の同期なんて珍しくありません。
 岡村ちゃんに憧れていた時代から四半世紀、「一生懸命って素敵そうじゃん」「ほんとのダンスチャンスロメーンスは自分次第だぜ!」を胸に頑張ってきて、立派かどうかはわかりませんがオトナになって振り返ると、「諦めてかまわない大事なことはそんなんじゃな〜い」って、岡村ちゃん、人間やめてどうすんのさっ! アタシの青春を返してっ!と思わざるをえないのです。

 キラキラの時代を汚されてしまったオトシマエはつけていただきましょう、あのころみたいな輝いてる曲をもう一回聞くまでは許しませんよ、というわけで、そんな曲が出るまではじっとりとDATEに出かけるのでございます。

 そこで「35の中年」とか言われてしまうと、
「ねー、35が中年だったらわたくしたちどうすればよいのかしらん…ってか、自分で歌ってて恥ずかしくない?」
と思ったり、
「みんなコドモ産め〜って、お金も時間もかけて不妊治療して、それでもダメだった人もいますよ、この客席にもたぶん。ちゃんとしたオトナはそういう話題は避けるものですよ」
と、早熟だったけれど結局未熟なままトシだけ食った岡村ちゃんに歯痒さを感じてしまうのでございます。同世代の一般人と深く話をする機会がないのだろうなあ…と。

失った時間は取り戻せませんが、どうせなら「35の教師」視点で『聖書』のリメイク&セルフカバーとか聞いてみたいですね。「ほらそこの背が高いだけが自慢らしいバスケ部男子、さらっちゃえよダスティンホフマンみたいに」みたいな。

 全席指定の某所でのDATE、最前列かつキーボードの真正面の席でガン見しつつ
「岡村ちゃんが老けただけわたくしも老けた…ってことはないわよね…?泣」と思わせないで欲しいのでございます…。
Posted at 2014.02.05 (12:43) by 辛口ベイベ (URL) | [編集]
非公開でコメントくれた方
スペースダンディ盤、手元に届きました。現物を見ると想像以上に凝ったジャケットでした。2011年の再販の時の初回仕様限定版の紙ジャケットと同じくらいお金がかかった出来です。

スキャンティとスメルに関してはブログの記事にて書こうと思います。あっあとDVDも。
Posted at 2014.02.08 (13:23) by yuji (URL) | [編集]
辛口ベイベさん
長文コメントありがとうございます。

個人的に「気持ち悪いほど批判する人」を何人か知っていますが、その人たちは岡村靖幸から心が完全に離れた人たちでした。ベイベでありながら猛烈に批判する人は確かにいないですねぇ。まぁ、ベイベ(=ファン)なので当たり前といえば当たり前ですが。

岡村ちゃん自身は「ちゃんとしたオトナ」になりたいと強く思っているのでしょうが、岡村ちゃんほど「ちゃんとしたオトナ」からかけ離れている人はなかなかいないと思います。本人は普通になりたいのに普通になれない。カッコつけているのに笑われる。さわやかな笑顔を振る舞っているのにキモがられる。このような乖離が岡村ちゃんの愛すべき魅力だと僕は考えています。
Posted at 2014.02.08 (13:47) by yuji (URL) | [編集]
はるなのに~
3月なのに寒い。何故だ。なのに花粉症か..自分。泣ける。


岡村さんへの辛口コメント。これから少しは増えるのかと思いますよ(ただの猫予想)

岡村ファンってホントに優しい..爆弾を踏むのを恐れているのか?と思うくらい。でも思った以上に今回の岡村さん、回復力あります。何が彼を変えたんでしょうね。私が知らないだけかな。聞いてみたい気もする。

しかし火種は奥深くに残ってますから..一生修行です。

私もありますよ。睡眠中毒と甘味中毒....ホンマ辞められへんなぁ(-.-;)


話はちょっと反れて。辛口繋がりではあるかと思います。
あるバンドが再結成しました。デビューした頃、大好きだったんですよ。ライブにも行ったし..楽しかったし。数年前に大々的に解散ライブをして思った以上にあっさり再結成。
解散ライブをテレビで見ることがあって、アンコールにボーカルの方が解散後にソロ活動が決まっていてそのソロ曲を歌ったんです。彼なりの決意でなんて不器用な表現なんだろうと思いましたが、他のメンバーやファンの立場になると...うちら捨てて一人行くんかいって感じ。好意的に取れませんでした。

あのライブを見なければ今回の復活はとても喜べたのかもしれないけど。

まぁ、以前より肩に力が入ることなく活動はできるでしょう。ユニコーンは良い感じで活動されているし。

ライブはね、もみじになってきましたから岡村さんメインでいきますよ。

でもyujiさんより躍っちゃいますから(^w^)
Posted at 2014.03.02 (10:30) by 黒猫子猫 (URL) | [編集]
黒猫子猫さん
3月に入ったので僕の持論では既に春のはずなのですが、外は猛吹雪です。泣けてくるぜ。

辛口、増えますかねぇ。中辛くらいでお願いしたいところです。

再結成って嬉しいですけど、複雑な思いも伴いますよねぇ。
Posted at 2014.03.07 (18:22) by yuji (URL) | [編集]
曲はいつでも作れるけども歌詞はかけるときとかけないときの差が激しすぎるんでしょうね。書いてはみるけど俺はいいけど岡村靖幸がそれを許さないみたいなのがあるんでしょう。矢沢風にいえば。
Posted at 2015.06.02 (15:32) by nanasidesu (URL) | [編集]
15/06/02にコメントくれた方
最近は人に任せるという選択肢も多少は許容できるようになったみたいですし。
そのうち歌詞も書けるようになるんじゃないですかねぇ。
Posted at 2015.08.02 (20:06) by yuji (URL) | [編集]
はじめまして

岡村ちゃんどハマり世代です。
しかし、当時の私はそれ程積極的に聞いてませんが、聞いたことある曲たくさんあります。最近の活躍で聞き直してます。

で、ものすごく気になってるんです。
引っかかるっているというか、心の声がすごいんですよね。
で、ここにたどり着きました。

なんとなくわかりました。
なんとなく見ていたあの頃は、こういう人なんだと思ってましたが、その裏にはいろいろあったんだと。
純粋なんですよね、岡村ちゃんは。
心が痛いです。
最近の岡村ちゃんが書いている詞は、自分そのものですよね。

昔も今も、曲は素敵です。
ライブにも行きたいなと思ってます。

今思うことは、ゆっくりでいいので岡村ちゃんのハッピーな人生を手に入れて欲しいことを願います。
Posted at 2015.09.21 (13:03) by Ikuma (URL) | [編集]
Ikumaさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
まさに心の声が出てますよね。
普通なら心に留めておくようなことも正直に歌詞にしていますよね。
僕も純粋なのだと思います。

岡村ちゃんのライブはいつでもフルコースって感じですよ!ぜひ行ってみてください!
Posted at 2015.09.21 (16:02) by yuji (URL) | [編集]
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ツイッターを先取りした「サブカルの戯言」も本日にて終了。332回の戯言のご愛読ありがとうございました!!
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